うつ病などで休職した場合、社会復帰に向けた過ごし方で最も重要なことは「休養」です。それは当然のことですが、しっかり休養を取るには実は大切なポイントがあります。
強い抑うつ状態になると、動くこともままならなくなり、無理をすると余計に症状が悪化する可能性があります。家族や周囲の人がそれを理解していないと、無理に外出を促したりするので必要な休息が得られないケースも多くあります。症状によっては、寝込む状態が数ヶ月に及ぶことがあり、外出など全く出来なくなります。
うつ病で寝込むと言っても、一日中、床に臥せっているわけでなく、お腹が空いたり、生理現象はあります。それ故、大事なのは就寝と起床の時間を決めておき、それが守られるよう周囲がサポートすることです。途中で横になることがあっても、生活にリズムをつけることで、活動のベースが蓄積されることになります。
ちなみに、休職中は「傷病手当金」が健康保険から支給されるので安心して休むことができます。休職中の時間の使い方としては、自分のための時間がたっぷりあるので、じっくり生活水準の見直しを行うことが推奨されています。この時に生活水準を維持しようと焦ってしまうと、うつ病の症状を悪化させてしまう可能性が高くなります。先のことはあまり考えず、現実的な立場から出来ることを考えることが大切になります。
即ち、「加える志向」から「減らす志向」へとマインドシフトすることです。生活水準を下げることは一種の恐怖心を人に与えますが、実際に行ってみると徐々に受け入れられるものです。